3茗荷谷の猫

茗荷谷の猫

茗荷谷の猫

巣鴨染井の「染井の桜」からはじまって、タイトルの「茗荷谷の猫」(茗荷谷町)など9編の物語が収められています。どれも江戸時代や戦前戦後の名残を残す地名を舞台としている、そして家、登場人物が微妙につながりを持っているのが、うまいというのか、心憎いというか、大衆小説と呼ぶのがいいか困ってしまうような1冊でした。
好きだったのは、最初の「染井の桜」と「庄助さん」。桜の花が好きで、映画もすきな私がやはり選んでしまうお話です。